またひとり、昭和の戦後を代表する女優が亡くなりました。僕にとっては、彼女は大好きな女優の一人でした。昭和25年に宝塚から銀幕に「てんやわんや」でデビューし、昭和30年には森繁久弥と共演し不朽の名作「夫婦善哉」を残してくれました。この作品で彼女はぐうたらな放蕩息子との断ち切れない愛を絶妙な演技で見せて大人の女の色香を見事に演じてくれました。芸者蝶子の役はほかの女優に出来ないと言われた程の最高の演技・絶品といわれたものでした。今BSテレビで山田洋次推薦の日本映画の名作100本を観ていますが、彼女は色んな作品に出演しているのを観てあらためて大女優の一人だと確信しています。「君の名は」「人間の條件」小津作品では「晩春」「早春」そして「真実一路」「本日休診」等東宝では森繁と社長シリーズ作品と「チャッカリ夫人とウッカリ夫人」など幅広く色んな作品に出ていました。どことなく色気があって気品があって存在感のある人でした。何よりも魅力的なハリかあって艶のある声は忘れることが出来ません。準主役の役柄が似合う女優ででもありました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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