1964年(昭和39年)東映作品 監督工藤栄一は「集団時代劇」というジャンルという言葉を生み出した著名な監督でした。この作品は「十三人の刺客」を製作した翌年の作品です。そしてこの2作品で集団時代劇の第一人者となりました。4代将軍綱家の世継騒動のヒントを得て作品化されたといわれていて甲府宰相の綱重を後継として大老酒井忠清の一派の陰謀とそれを阻もうとする軍学者山鹿素行の物語となっている。集軍学者・山鹿素行は一党を組織し、綱重の暗殺を計画する。その組織に加担した神保平四郎は仲間の裏切りで最後惨殺されてしまい、それを見ていた浅野又之進は激昂し綱重を殺害するも又之進も惨殺されてしまう。集団化して自分たちの思いを実現しようとするときはその手段はきわめて暴力的に戦うこととなりそれはいつも先鋭化されていくもので、極限の戦いが描かれていく。モノ黒の作品であるがそのすさまじさは今観ていても迫力がありました。このような素晴らしい作品に出会えたことに感謝したい。
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